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Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2011年 09月 26日
芭蕉顕彰碑@金福寺(7) 銘に曰く
芭蕉顕彰碑碑文の9行目から12行目まで。
嗚呼 翁者予義祖所交而道卿尸祝焉予豈漠然銘曰 才〓貌〓 錦心綉腸 行雲流水 十暑三霜 野老争席 桃李門墻 人与骨朽 言与誉長 勒珉此處 建冢多方 維斯名寺 風水允揚 卜隣高士 魂其帰蔵 雖非桑梓 維翁之郷 越国文学播磨清 絢撰
安永丁酉夏五月      平安處士  永忠原書
〓:(一つ目)ニクヅキに叟、(二つ目)ヤマイダレに瞿
碑文の最後は四言十六句の銘文となっている。銘の解釈は語句を適当につないで文脈らしきものを作っただけなので、これまたかなり危なっかしい。とりあえず以下試読。

嗚呼、翁は予の義祖が交[かう]、道卿の尸祝[ししゅく]する所なり。予、豈に漠然たらんや。銘に曰く、
  才〓貌〓[さいしうばうく]  錦心綉腸[きんしんしうちやう]
  行雲流水[かううんりうすい]  十暑三霜[じつしよさんさう]
  野老[やらう]は席を争う  桃李[たうり]の門墻[もんしやう]
  人と骨とは朽つとも  言と誉れとは長ず
  珉[みん]を此処に勒[ほ]り  冢[つか]を建つ多方
  維[こ]れ斯[こ]の名寺  風水允[まこと]に揚[あ]
  高士[かうし]を卜隣[ぼくりん]すれば  魂[たましひ]それ帰蔵[きざう]
  桑梓[さうし]に非ずといえども  維[こ]れ翁の郷[きやう]
越国[えつこく]文学[ぶんがく]   播磨[はりま] 清絢[せいけん] 撰
安永丁酉夏五月    平安処士[しよし] 永忠原[えいちうげん][しよ]


大意は以下の通り

ああ、翁は私の義祖父の友人で、道卿が崇めるところの人である。この私がどうしてぼんやりとしておられようか。銘に曰く、
  顔立ちはほっそりとしていても
        心は麗しき詩情に溢れている
  その言葉は長い変転をかさねて
        いっそう磨きあげられた
  人々が些末な順位を争えば
        たまたまの秀才も生まれよう
  世俗の栄耀はその人が死ぬと失われるが
        残された言の葉と誉れは尽きはしない
  ここに美しい石に銘文を刻んで
        碑を建てる
  金福とのめでたい名前のこの寺は
        じつに風水も適っている
  近隣に高士を探し求めると
        翁の魂もここへ帰来するだろう
  翁の生地でないといっても
        この地こそが翁の郷里となる
越前の国の藩儒、播磨の清田絢これを撰述する
安永丁酉の年、五月   平安処士、永田忠原これを書す



:交わるところ、友人の意。芭蕉と伊藤担菴の関係は前掲
尸祝:祭のかたしろにつかえるように崇拝する(広漢和辞典)。「蓋し、当時、詩を言ふもの、元白を尸祝せざる莫きこと、猶ほ近時軽俊の徒、口を開けば輒ち王元美・李于鱗を称するがごとし」(詩史・巻之一)
漠然:ぼんやりとしていること
才〓貌〓:意味不明。容姿のことか。
錦心綉腸:詩心があること。「余按ずるに白石、天授敏妙、芸苑に独歩す。所謂錦心繍腸、咳唾も珠と成り、囈語も韻に諧ふ」(詩史・巻之四)
行雲流水:ただよう雲と流れる水、転じて種々にうつりかわる喩(大漢和辞典)
十暑三霜:長い年月の意味か。杜詩に「十暑岷山葛、三霜楚戸砧」という表現があるが、文意不明(「風疾舟中伏枕書懐三十六韻奉呈湖南親友」)
野老争席:王維詩「野老与人争席罷、海鴎何事更相疑」(大漢和辞典)
桃李門墻:聡明な子弟が一家に在る喩(大漢和辞典)
人与骨朽:人と骨とが朽ちる、肉体的存在が消えること。
言与誉長:前句との対。言葉としてのこされたもの(諧歌)と、それに伴う名声は長らえる
勒珉此處:勒は掘るの意味、珉は玉に次ぐ美しい石。たんに美しい石に銘を刻む、ということだろう。
建冢多方:多方は意味不明。
維斯名寺:維と斯はともに強意の助辞。
風水允揚:この「風水」が五行思想を反映するものかどうかは不詳。蕪村「再興記」には一乗寺村の風致をうたい、「もとより閑寂玄隠の地にして、緑苔[りよくたい]やゝ百年の人跡をうづむといへども、幽篁[いうくわう]なを一炉の茶煙[さえん]をふくむがごとし。水行[ゆき]雲とゞまり、樹老[おい]鳥睡[ねむ]りて、しきりに懐古の情に堪[たへ]ず」という(岩波新大系本『天明俳諧集』より)
卜隣高士:「卜隣」は住居を定めるのに、まず近隣の善悪をうらなうこと。
魂其帰蔵:意味不明。「蔵」は収まるの意か。
雖非桑梓:「桑梓」は郷里、故郷の意。
維翁之郷:維は助辞。
安永丁酉:安永六年。
平安處士:京都在住の無位のもの。
永忠原書:明和五年(1765)版『平安人物志』「学者」と「書家」の項に「永忠原 字俊平号東皋上長者町千本東ヘ入町 永田俊平」とある。安永四年(1776)版、天明二年(1782)版では「上長者町智恵光院西エ入町」となって、明和五年版同様に「学者」「書家」に重出(日文研データベースによる)

(1)概略 / (2)芭蕉略歴 / (3)建碑の経緯 / (4)俗流と翁風 / (5)本朝の大詩人 / (6)樋口道卿 / (7)銘に曰く / (8)まとめ



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by office34 | 2011-09-26 09:00 | 歌碑・文学碑など