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Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2013年 11月 19日
"AVANT-GARDE AND KITSCH"(3) ~キッチュ愛(5)
グリーンバーグの「アヴァンギャルドとキッチュ」、その第3節。節の書き出しでアヴァンギャルドとキッチュの違いが明示的に書かれるので、この節を通してそうした内容が詳述されるかと考えたのだが、丁寧に読んでみるとそういうわけではなさそうだ。むしろ文化現象としてのキッチュが普及する前提みたいなもの、というか歴史的な過程を説いているように読める。結果、文脈が分かりづらくなってしまうわけだが、20世紀になってそれまで上位者に盲従していた市民階級がさまざまに発言力を強めていったことが、文化にも新局面を開いたということを言わんとしているのだろう。そして、そうした主旨である以上、この節でも社会的階層をめぐる発言が目立つこととなり、現代社会、とりわけ日本の状況をいう概念に「アヴァンギャルド」や「キッチュ」なるものを使うのであれば、グリーンバーグの説くところからは大きく離れねばならない。


〓〓〓〓C・グリーンバーグ「アヴァンギャルドとキッチュ」(当方なりの要約)〓〓〓〓
アヴァンギャルドが先行する芸術に秘められている創造の過程を倣うのに対し、キッチュは結果のみを模倣する。この過程と結果の違いは、アヴァンギャルドとキッチュの隔たりを説明すべく取って付けられたものではなく、それぞれの本質に関わる定義でもある。それと同時に支配階級と被支配階級の隔たりでもある。社会の枠組みがしっかりしていて階層間の対立が目立たない時代なら、支配者階級の価値観は被支配者階級にも共有されていた、冷静な眼差しで信奉するのと盲目的に従うのとの違いはあるにせよ、である。中世、写実に長けた職人が芸術家たり得たのは作品の主題があらかじめ定められていたからである。しかし神話世界や宗教物語を絵画や造形といった形で再現するだけでは社会の直面する現実には追いつけない。芸術が写し取る現実と大衆にとっての現実が一致しなくなると、芸術とはお高いものと言ってどこかへ棚上げされるようになる。そうした段階ではじめて、既存の芸術から大衆の意識は解き放たれるのである。さらに芸術の属する階層すなわち支配者階級が強いてきた秩序への不満があらわになるに従い、文化批判の発言が方々で行われるようになる。かのオーストリアの絵描きもまたそうした一人なのである。社会に対する不満が反動的な色合いを帯び、復古主義、ピューリタニズム、ファシズムといった形をとるところでは、往々にして文化もやり玉に挙げられる(*)。そこでは新旧はないがしろにされ、敬神だの血の純潔だのいったわかりやすいスローガンが掲げられ、既存の価値観という偶像が破壊されていく。
(以上、第3節)
(*)文意不明。原文は「Most often this resentment towards culture is to be found where the dissatisfaction with society is a reactionary dissatisfaction which expresses itself in revivalism and puritanism, and latest of all, in fascism.」






【キッチュ愛】
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by office34 | 2013-11-19 13:53