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Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2011年 11月 13日
二尊院(2) ~墓所探訪
二尊院の歌碑を紹介する中で溪仙賛歌の合同歌碑や三条西実隆歌碑を取りあげた。では、そもそものところ溪仙や実隆がなぜ二尊院に関係するのかというと、答えは単純、そこにお墓があるから。

溪仙賛歌の碑も、吉井勇の歌に「溪仙の墓をもとめて……」の文言があり、墓参が前提になっていることがわかる。こうしたお墓はもちろん観光物件ではない。しかし二尊院のパンフレットで紹介されているものも、いくらかはある。たとえば、角倉了以・素庵親子(正確には角倉家墓地)、伊藤仁斎東涯親子(これも一族の墓地)等々である。実は三条西実隆の墓も三条西家の墓地としてあり、その中に実隆の供養塔がある。新しい人物で、名を挙げて紹介されているのは板妻こと板東妻三郎ぐらいである。

有名人のお墓がたくさんあるという意味でいえば、東の方では黒谷(金戒光明寺)が特筆されるとすれば、西ではここ二尊院である。紹介されていないヨソサマのお墓をまわって、これは誰々といったことを探っていくのはあまりいい趣味とも思えないが、歴史年表上の人々で紹介の対象になっているほどの方々であれば、訪れて手を合わせるぐらいは許されるだろう。

そんな中で、やや気になったのが伊藤仁斎・東涯のものである。境内にあるのは伊藤家の墓地となっており、仁斎と東涯については、きちんとした紹介の札があがっている。そして、それぞれには墓碑も建てられている。しかし、よく見ると墓碑は三基建っている。うちの二基が仁斎と東涯となっているのだが、それでは残る一つは?という話にならないだろうか。普通に考えると、東涯の息で古義堂を嗣いだ伊藤東所のものかとも思うのだが、銘文自体をきちんと読んでこなかったので、不明ということにしておきたい。改めて訪れる時の宿題である。

もう一つ、お墓ではないが、おや?と目を惹いたのが「四条流包丁塚」なる石碑である。料理およびその作法には古くから流派があることは知っていたし、徒然草に徴すれば包丁師なるものは古くから特別な存在だったことが窺える(231段)。だが「四条流」なる名前や「包丁塚」と刻まれた石碑を見ると、包丁に対する見方を改めねばという気もしてくる。百均とまで言わずともホームセンターを覗けば見てくれだけは「普通」の包丁が数百円クラスで購えるかと思えば、その一方で有次のような職人御用達の名店もある。

ここでピンからキリまであるみたいな言い方をすると、有次の包丁とホームセンターで売られているものを同じ土俵に上げていることになる。そのこと自体がすでに間違っている。ピンキリ議論そのものがおかしいのだが、資本主義社会に生きる哀しさ、モノの値段なる尺度はあらゆるところに顔を出す。だからこそ、値段に置き換えられない何かがあるのではないかということも考えなければならない。モノが安く手に入る時代になったからこそ、包丁に限らず、道具に対するしっかりした認識は持ちたいということである(念のために言い添えるが、高いもの=いい物と言っているわけではない)

二尊院(2) ~墓所探訪_a0029238_21492436.jpg二尊院(2) ~墓所探訪_a0029238_21492411.jpg二尊院(2) ~墓所探訪_a0029238_21492536.jpg
右:墓地と場所は異なるが角倉了以の銅像もある
中:伊藤家墓地にある第三の銘板
右:包丁塚


【おまけ情報:四条流については「日本包丁道清和四条流」というサイトが存在する。】


二尊院(1)~歌碑・句碑いろいろ / 二尊院(2)~墓所探訪 / 二尊院(3)~竜女は仏になりにけり / 二尊院(4)~標準案内、マトメに代えて


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by office34 | 2011-11-13 09:00 | 京都本・京都ガイド