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Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2012年 01月 22日
「天神川通」vs「葛野中通」
「同じ交差点に呼び名の違う二種類の交差点名表示板が…。いったい、どうなってんの?」-右京区の五条通天神川交差点で、こんな"珍現象"が約二年前からあり、ドライバーたちは通りかかるたびに首をかしげている。
唐突な引用から始まったが、実はこれ、古い新聞記事である。物騒だから中身の説明をする前に日付を明示しておくと、昭和56年6月24日の京都新聞である。したがって平成の御代、いま現在の話ではない。

こういう古いスクラップを引っ張り出してきたのは、通り名をめぐる混乱の話をするためである。前回の書き込みで取りあげたのは、「○○通××通」と前後両方に「通」がつく事例だったのだが、そうした関心とは別に、一つの通りをめぐる複数の名称という問題が浮かびあがっていた。古くは「西中筋通」と呼ばれていたものが「堀川通」に変わり、その両者が共存している状態が観察できるという話である。突き詰めれば、かつての「西中筋通」が、堀川通の拡幅によって一体化しただけの話なのだが、一体化した後も旧名が使われているところがミソなのである。

「西中筋通」の事例では、道路の形状が変わったことにより、名前も変わったことになるのだが、同じ時期に二つの名前が共存しているケースもある。それが上に挙げた「五条天神川」のケースである。現地での確認はしていないので確かなことは言えないが、現在では「五条天神川」に統一されていることと思うのだが、上記の記事が出た昭和50年代には「五条天神川」と「葛野中通五条」という呼称が標識の上でも共存していたようだ。

新聞記事が伝えるところによれば、「五条天神川」は近畿地建(現在では国土交通省の地方整備局)国道工事事務所が設置したもので、「葛野中通五条」は市の西部土木事務所が設置したもの、そして前者に正当性がある旨の内容となっている。掲出された順番は地建の方が早く、かつ掲出に際して地建の方は呼称を警察と相談したのに対して、西部事務所は十分な確認も取らずに「葛野中通五条」としてしまったというのが、正当・非正当の分かれ目になっているようである。そして、ドライバーたちの声ということで「これこそお役所仕事の典型だ!」というものを紹介している。

公的な色合いの強い標識であればいずれかに統一しなければならないのは理解できるのだが、記事がいうように、一方的に弾劾されるべきものかどうか、気になるところでもある。「葛野中通五条」という呼称にまったくの根拠がなく、担当者が恣意的にでっち上げたものだったというのならいざ知らず、件の道路は「道路沿いに天神川が流れていることから『天神川通』とよばれたり、葛野大路と葛野西通の中間にあることから『葛野中通』とも呼ばれている」とも書かれており、二種類の呼称が確かに共存していたのである。二つのどちらを公的なものと認定するかという問題と、二種類が共存しているという事実は、次元の違う話であって、一方を間違いと断じてしまうのはおかしな話である(注)

西中筋通のように、公的には「堀川通」となっているのが明らかであったとしても、傍らに「西中筋通」と書き添えるように、地名に対するこだわりが地元に根付いているケースだってある。「天神川通」vs「葛野中通」のケースでも、西部事務所の方が深く考えずに「葛野中通」を採用してしまったというくらいだから、案外、浸透の度合いが深かったのが後者の方だった可能性もないとは限らない。きちんとした手続きを経て「天神川通」と呼ぶべしとなった以上、公的には「天神川通」なのだが、異名の「葛野中通」はどっこい生き続けていたという方向で紹介してみる方が面白かったかも知れない。

「天神川通」vs「葛野中通」_a0029238_3125564.jpg


(注)記事で取りあげられているのは「国道9号(五条通)と市道宇多野・吉祥院線(五条通以北は国道162号線とオーバーラップ)の交わったところ」。現在の状況をgoogleマップで確認すると、天神川の西側に市道宇多野・吉祥院線(五条通以北は国道162号線とオーバーラップ)があり、東側に「葛野中通」と名付けられた細い道がある。東側の道が昭和56年時点で存在していたのかどうかは未確認。もしかすると新道の命名にあたって、かつて存在していた名前を復活させたのかも知れない。


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by office34 | 2012-01-22 09:00 | 街角の風景