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京都景観賞 |
at 2014-02-23 23:05 |
仁丹町名看板「下椹木町通千本.. |
at 2014-02-21 19:58 |
レプリカ仁丹 |
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曾根崎心中・道行き(通釈) |
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曾根崎心中・道行き |
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漢字の読み方 |
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鬼めぐり |
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鬼の話 |
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献灯の刻名 ~山国隊(6) |
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葵公園 |
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山国隊スタイル ~山国隊(5) |
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鏡ヶ原 ~山国隊(4) |
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桜色? |
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戊宸行進曲 ~山国隊(3) |
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雪の木の根道 |
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虎石をめぐって(1) 江戸時代前期の案内記
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昔本願寺の開山親鸞上人此町に住給ひて遷化あり。その南庭の築山泉水の石に虎に似たる大石あり。太閤秀よし公聚楽の城に引とりて築山に居すへ給ふ後に城を伏見に引うつされし時、虎石をも引とられたり。石田治部少輔反逆して伏見の城代鳥井彦右衛門をうちとり城は破れてかの虎石は今は狼谷の日蓮宗の寺にありといひつたへし。とある。真偽はさておき、この記述が挙げているのは、*原文句読点なし
射場町 報恩寺ノ前ノ町也。曽(かつ)テ室町家ノ射場在リ。斯(か)ノ処ニ今、東面人家ノ後園ニ大石有リ。伝ヘ言フ、射場ヲ掌ル者ノ斯ノ石ノ陰ニ在リ、射ル者ノ中(あた)ルト中ラザルトヲ択(えらみ)見ル也、斯(かの)石ヲ虎石ト号スト。大石の陰にいるという「射場ヲ掌ル者」、あるいは「中ルト中ラザルトヲ択見ル」ということの中身はわかりづらいが、石に宿っていて、命中するかどうかを差配する射的の神様みたいなものをいうのだろうか。ここに挙げられているのは報恩寺前、すなわち堀川寺之内の射場町にあったという虎石なのだが、射的とのからみで言われている。*原文かな交じり漢文で句読点なし
物毎にまことを思へ虎石のとある。親鸞旧跡の文脈からは射的の話は出てこないのだが、暗黙の前提でもあるかのように「石に矢の立つ例」という。案内文の後ろにくだけた俳諧歌っぽいもの(狂歌?)を添えるのは同書のスタイルなのだが、虎石にまつわる歌として、矢が立つか否かを問題にしているのが注目される。というのも、虎と石と矢の三つが揃い踏みすれば、江戸人の教養でいえば、出てくるのは李広将軍の故事ではないかと思われるからである。
石に矢の立つ例もそある でき斎
広、猟に出で、草中に石を見て以て虎と為す。而(しか)してこれを射るに石に中(あた)りて鏃(やじり)没す。これを見るに石なり。因て復(ま)た更にこれを射るに、終に復たと石に入る能はず。というものがある。『史記』が伝えるのは、李広が石を虎と見誤って射たところ、最初の一矢かぎりだったのだが鏃まで石にもぐりこんだという、その常人ばなれした強弓エピソードである。これは、後代には、強烈な覚悟のもとで行えば矢を石に突き立てることもできるという主旨にアレンジされ、現代でも使われる慣用句「一念、岩をも通す」へと連なる。狂歌にいう「虎石の石に矢の立つ例」とは李広伝説を指すものである。『史記』列伝より(書き下しは私案)
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