Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2013年 11月 07日
"AVANT-GARDE AND KITSCH"(1) ~キッチュ愛(3)
キッチュという言葉とまじめに向き合うのであれば、まずはこの言葉を社会現象の分析に用いた最初のものをチェックした方がよさそうだ。C・グリーンバーグの「アヴァンギャルドとキッチュ」(*)という評論である。しかしながら、まじめに向き合えば向き合うほど、当初のとっかかりのルーズさも際立ってくる。定義も曖昧なまま、キッチュという言葉を引っ張り出したものだから、いくら頑張っても京都の話題に戻れなくなるのである。それは致し方ないこと、牽強付会でもなんでもいいから、いずれ京都クルーズらしい話題に引きつけてやるとの算段を練りつつ、腹をくくってキッチュの話を続けることにする。
*AVANT-GARDE AND KITSCH, CLEMENT GREENBERG 邦訳は『グリーンバーグ批評選集』所収(藤枝晃雄氏訳,2005,勁草書房)

C・グリーンバーグの「アヴァンギャルドとキッチュ」。これは1939年のアメリカで発表された文章なので当時の社会情勢を意識しながら読まねばならない。また“キッチュ”という言葉はもちろん、全体のテーマであり、キッチュの対立概念にあたる“アヴァンギャルド”についても、現代の日本語で使われているところとはイメージがズレる。「チェックする」と気安く言っても、実は一筋縄には行かない……とご託を並べたところで一歩も進まないので、ぼちぼちと始めることにしよう。

何が難しいのかというと、グリーンバーグの世界観が現代とまったく違っている点だろう。19世紀から20世紀への変わり目のあたりから見られるようになり、二度の世界大戦の時代には十分な存在感を示すようになった“アヴァンギャルド”と呼ばれる芸術活動がある。そして、その対立軸のような形で大衆文化ともいうべき“キッチュ”が生み出された。“アヴァンギャルド”は「前衛」と訳されて現代の日本語にもなっているが、標準的に使われるニュアンスは、ネジの一つ二つぶっ飛んだ、自己満足的な創作行動といったあたりではないだろうか。これは、言うまでもなくグリーンバーグの描くところとは重ならない。重ならないどころか、全く異なっている。加えてグリーンバーグの描く本来の“アヴァンギャルド”は、極めて政治的な色合いを持っている。こうしたあたりが話をややこしくする理由である。

そもそもグリーンバーグの文章は美術評論というよりは歴史評論である。歴史的な文脈に当てはめて芸術なるものを論じる以上、階級や社会的階層という問題とは切り離せない。何よりも社会の構造が大きく変わる時に芸術の分野でも目覚ましい運動が起きているのは事実だからである。したがって“アヴァンギャルド”や“キッチュ”を語源的なところで触るだけでは、その意味するところは見えてこない。しかし、だからと言って、階級闘争がどうたらこうたらの話や、資本主義社会が成熟に向かう過程で露わになってきた社会矛盾がなんたらかんたらといった問題にどっぷり浸るわけにもいかない。それらは知識で知ることはできても、実感レベルで感得するのは容易ではないからである。別な言い方をするとすれば、半端な聞きかじりを振りかざそうものなら、全共闘時代が終わって以後の学生運動がそうなったように、たちまちにして現実から乖離した神学論争に陥ってしまうということである。元来の“アヴァンギャルド”には、すでに歴史事象たる刻印が押されており、オリジナルの言葉自体は凍結保存されているようだ。それに比べると“キッチュ”の方は、大枠の解釈を変えながら裾野を広げている。それは、グリーンバーグの意図とは関係なく、“キッチュ”の方が消費社会の主役に相応しいとの認識が強くなったからなのかも知れない。

だらだらと前振りばかりを引き延ばしているわけだが「アヴァンギャルドとキッチュ」の本文の方にも当たっておこう。とはいえ、訳文はかなり難解である。むしろ原文を横に置いて読んだ方が理解が進みそうだ。ということで、作業の中間報告を兼ねて。


〓〓〓〓C・グリーンバーグ「アヴァンギャルドとキッチュ」(当方なりの要約)〓〓〓〓
ある社会がその必然性に陰りを来し始めると、そこでの文化は古い価値観を無批判に受け入れるか、社会批評や歴史批評の形をとりながら新しい創作活動を求めるかの二つの動きに分かれる。19世紀後半の西欧ブルジョワ社会に見られた情勢がそれで、アヴァンギャルドの誕生を説明する背景でもある。

ボヘミアンと呼ばれた世紀末の若手芸術家たちは、最初から政治的な活動を行っていたわけではなかったが、それでも革命思想に近づくことで「我々は××ではない」という形でのアイデンティティをもつに至った。ところが、そうした形で社会に対して一線を画すると、ボヘミアン(初期アヴァンギャルドの担い手たち)は、ブルジョワ思想のみならず革命思想をも拒否するようになった。イデオロギーとは関係なく文化を推し進めることがアヴァンギャルドの役割だったからである。そこでは表現の純粋性が求められ、芸術という形式であってもなにがしかの目的に与する主題や内容は忌み嫌われた。手の加わることのない自然がそれ自体で意味を持つのと同じように、アヴァンギャルドが目指したのは、何かに付随して意味付けされるものではなく、それ自体で価値をもつものの創造であった。「抽象」や「非具象」に向かったのもそのためであり、比喩的にいえば神を模倣しようとしたのであった。とはいえ、いくら純度を高めたところで絶対である神たり得ることは不可能である。そこで芸術や文学を創造するための修練および過程(*)が重視されることになる。(以上、第一節のみ)
(*)原文は「the disciplines and processes of art and literature themselves」。ここで用いられているdisciplinesの意味はわかりづらい。邦訳版では「規律」となっているが、教義に忠実に従うあり方やそれを実践することといったニュアンスかと思う。「教義」はあくまでも比喩であり、芸術と認められる価値体系、すなわち芸術かくあるべしという考え方のことだろう。






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by office34 | 2013-11-07 01:33