Ours is essentially a tragic age, so we refuse to take it tragically. The cataclysm has happened, we are among the ruins, we start to build up new little habitats, to have new little hopes. It is rather hard work: there is now no smooth road into the future: but we go round, or scramble over the obstacles. We've got to live, no matter how many skies have fallen. This was more or less Constance Chatterley's position. The war had brought the roof down over her head. And she had realised that one must live and learn.
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2013年 12月 09日
京都の近代建築 ~キッチュ愛(8)
バタバタが続いてブログの方が放置モードに陥っている。もっとも、祇園閣からキッチュ論へと手を広げ、さらには昭和初期の建築様式といった問題まで視野に入れようと目論んでいたので、放置モードの原因はバタバタではなく、基礎情報の整理に手間取っていることである。

たとえば手を広げた一つ、井上章一氏『戦時下日本の建築家』。副題に「キッチュ」という言葉が含まれているところからを読んでみたわけだが、面白いと思いつつも、きちんと理解するためには一通りの建築史を理解しておかねばならない。同書は従来行われていた建築史に一石を投じるものらしいが、そもそもの前提になるところが理解できていなければ、評価も拙速なものになってしまう。

この本に限らず、まとまった著作物には、たいていいくつかのキーワードが仕込まれている。同時に一定のスパンを見通した歴史叙述の形をとる場合はキーパーソンが登場する。『戦時下日本の建築家』で中心に置かれるキーワードは「モダニズム」だろう。建築に携わる人々、一言で建築界といえばいいのか、それとも建築学界というべきかは措くとして、そうした人々の間でモダニズムが注目されるようになった頃、当時の主流派はどのようなスタンスでいたのか。そしてモダニズムを積極的に取り入れようとしていた人々は肝心のモダニズムなるものをどのように解釈していたのか。さらにモダニズムの推進派が斯界の中堅となった頃、若手の間に芽生え始めていた新しい動きとはどのようなものだったのか。おもにそうした視点に立って昭和二十年代~三十年、戦時下さらに終戦直後の動きが分析されているのである。そして、それぞれの局面を代表する建築家として伊東忠太、岸田日出刀、丹下健三が呼び出されている。伊東がモダニズム以前の大家であり、岸田はモダニズムの旗手。そして丹下がモダニズムを越えようとしていた若手といった位置づけである。

注意せねばならないのは、ここで展開されているのは井上氏個人の見解であって一般論ではないということである。「むすび」でも触れられているように、この本のもととなった論文に対しては芳しい評価は得られなかったという。端的にいえば手厳しい否定意見が少し寄せられただけで、無視に徹するというのが大勢だったらしい。『美人論』でメディア的にも注目を集めた井上氏なのだが、著述界へのデビューがこうした華々しい(?)ものだったというのは、やや意外なところでもある。ともあれ、当方は建築史の門外漢であることは変わらない。そうした門外漢が十分な基礎知識を持たないまま、非主流派の主張を最初に読んでしまったのは失敗だったと言わざるを得ないのだが、日本の近代建築史における問題点を意識する上では役立つと思う。

さてゴタクばかりが長くなってしまった。祇園閣をキッチュという言葉で捉えられるのかどうかという問題なのだが、検討の前提として日本近代の建築様式の流れをバクっとでも抑えておかねばならない。ということで、様式面から注目されることの多い建築物をいくつか並べてみる(ファサード工法で外見のみが保全されているものも含む)。もっとも選別にあたって統一的かつ説得力のある基準は用意できないので、思いつくままランダムに挙げ、適当に分類したのみである。
[ ]内は竣工年/設計者。すべてネット依存につき詳細未確認。


-単体でピックアップすべき建物-
京都国立博物館[明治28年/片山東熊]
長楽館[明治31年/T.M.ガーディナー*]
京都府庁旧本館[明治37年/松室重光]
祇園閣[昭和3年/伊東忠太]
京都タワービル[昭和39年/山田守]
長楽館の設計者T.M.ガーディナーについては詳細不明。立教大学学長とする記述もあり、それであればJ.M.ガーディナーのことかも知れない。


-エリア単位で特徴的なもの(岡崎)-
京都市美術館[昭和3年/前田健二郎]
京都会館[昭和35年/前川國男]
京都府立図書館[明治31年/武田五一]
京都国立近代美術館[昭和61年/槇文彦]
エリアとしての文教色が強いせいか、個性的な外観の施設が多い。京都市勧業館みやこめっせの建物をここに加えるのも一興か。


-エリア単位で特徴的なもの(三条通*)-
中京郵便局[明治35年/吉井茂則]
京都文化博物館別館[明治39年/辰野金吾,長野宇平治]
三条通の烏丸・寺町間にはこの他にも、SACRAビルや1928ビルなど、レトロ建築がたくさん残されている。


-エリア単位で特徴的なもの(北山通*)-
京都コンサートホール[平成7年/磯崎新]
京都府立陶板名画の庭[平成6年/安藤忠雄]
平成になって雰囲気を一変させた界隈。安藤忠雄や高松伸設計のテナントビルが並び、通りの街並み自体がデザイン性に富む。


-機能別(駅舎)-
JR京都駅ビル・4代目[平成6年/原広司]
京福電車嵐山駅[平成19年/森田恭通]

-機能別(大学)-
同志社礼拝堂[明治19年/D.C.グリーン]
龍谷大学大宮キャンパス本館[明治12年/?]
京都大学時計台[大正14年年/武田五一]


以上、思いつくままに並べてみたわけだが、より積極的に様式なるものに着目して整理するならどうなるだろうか。京都を舞台に近代建築の流れを年表風にまとめるなら、同志社のキャンパスや中京郵便局に見られる煉瓦造りの建物が最初にくるはずである。続いて長楽館や国立博物館のような、西洋テイストをそのまま移植したものがくるに違いない。これらが近代の初期段階であるなら、その担い手たる設計者は西洋人もしくはその指導を受けた人々である。伊東忠太を筆頭に明治末から大正、昭和初期にかけての大家がここに相当することになり、その作品は井上氏が「クラシック様式」とか「旧様式」とかの言葉で説明するところのものだろう。

西洋テイストを前面に押し出していた初期段階に対して、和風志向が高まったところに「帝冠様式」なるものが提唱される。もっとも用語を厳密に用いるなら「帝冠様式」という言葉で説明できる建築物はさほど多くないらしく、伊東忠太ら旧様式の大家たちが手を染めることになるコンクリート建築に和風の屋根を載せたスタイルを井上氏は「日本趣味」という言葉で捉えなおしている。次世代の建築家が批判の矛先を向けるのもこの中途半端感に満ちあふれた「日本趣味」に対してであった。この「日本趣味」で造られたものを京都の事例で探せば、京都市美術館であり、当方の課題である祇園閣はまさにその一群に入る。この様式は、井上氏によれば旧様式が衰退しつつ、次世代を担うはずのモダニズムがまだ力を持ち得ていない状況下で生まれたものらしい。いわば時代の狭間で鬼っ子的に生まれたものということだろうか。祇園閣碑がどれだけ祇園閣を称揚しようとも、その見栄えに対して素直に感心することができなかったところからそもそもの話は始まるのだが、この様式が鬼っ子的なものであるとすれば、なんとなく納得もできる。

とはいえ、その特徴をキッチュという言葉で捉え直せるかというと、それはまた別問題である。





【キッチュ愛】
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by office34 | 2013-12-09 02:28